昨日、紹介した「GACKTの勝ち方」に、
「ともかく動こう」
という言葉が出てくる。
言葉というのは不思議なもので、悩んだときにふと「ともかく動こう」と思い、本当に動いてしまう。
そういえば、昔もあったな…。
漠然と悩んでいた日々
10代後半から30代前半まで、漠然と悩んでいた。
なりたい自分はある。
でも今の自分はそうじゃない。
この年になると、何もかもは自分の思い通りにならないこと、むしろ思い通りにならないことのほうが多いことは、わかる。
けど若い頃はそうじゃなかった。
何者にでもなれるような気がしていた。
ならなきゃいけないとも思っていた。
現実と理想のギャップに悩んでいた。
何をすればいいかもわからなかった。
よくある葛藤。
よくあるけど、ありきたりというには当人にとっての葛藤は大きかった。
「とにかく前へ」
大学生のとき、そう大学一年か二年の、まだ10代だったころ。
何かの本で
「とにかく前へ」
という言葉を見た。
なぜか強烈に印象に残った。
「とにかく前へ」
10代後半から30代前半まで、ただその言葉だけで動いた。
大げさに言っているのではない。
悩むたびに思った。
何度も思った。
「とにかく前へ」
新卒で入った会社になじめなくて、転職活動したとき。
ブラックな会社で成績は上がらずののしられていたとき。
再度、転職活動したとき。
婚活しているとき。
呪文のように「とにかく前へ」「とにかく前へ」と頭の中で繰り返した。
「とにかく、そう、とにかく、前へ進まなければいけないのだ!」
悲壮感漂う中で、どこに行けばいいかもわからない中で、おそらく可能性があるであろう方向に進んだ。
いや、なんとか進めたというべきだろう。
前に進めたんだ
紆余曲折ありながら、少しずつ当たりが出た。
それなりに前に進めた。
今は「とにかく前へ」と思うことはあまりない。
前には進んでいる。
でも、「とにかく」というほどの決意を固めるでもなく、障害があったらよけたり、できないことは素直に諦めたりしながら、もっとこう自然に前に進めている。
あの日々のおかげだ。
いや、あの日々というか、あの言葉のおかげだな。
みんなにとっても、一つでも本当に響く言葉が見つかるといいのかもしれないね。