オレの子どもは今、「パパ」「ママ」「パンパンパン(アンパンマンと言おうとして言えない)」と言いながら、危うい足取りでそこかしこを歩き回っている。
乳児を終えて、幼児成り立てというところだ。
そんな幼いのに、すでに周囲に気を遣う。
オレが泣けてくるほどに。
説明しよう。
パパとママのケンカを察して、双方に気を使っていた
普段は仲が良い我が夫婦だが、たまにはケンカする。
1か月ぐらい前にも、ちょっとしたことで口論になり、お互い口を聞かない時間が2~3時間ぐらいあった。
すると子どもが、気を使い始めたのだ!
子どもはよく絵本を持ってきて、「どうじょ」と言ってパパとママに読ませる。
いつもは、例えばパパに読ませたらずっとパパに読ませっぱなしなのだが、その日は違った。
パパとママ、交互に絵本を読ませるのだ。
行ったり来たりしながら。
偶然ではない。
いやだって、そんなことしたことないし、いつもだったら絵本を読む人を変えようとするとなぜか怒るから。
空気を読んで気を使っている!
そうとしか思えない!
病気のママには近寄らない
我が家では、子どもを寝かしつけるのはママの役目だ。
オレがやってもいいのだがなぜか泣くので、ママにやってもらうしかない。
だが、先日はママが熱を出した。
子どもが保育園でもらってきた風邪が移ったのだ。
さすがに子どもを寝かしつける余裕はなく、ママは一人寝室で寝ていた。
最初、寝る時間なのにママがいないことに気づいた子どもが、寝ているママを起こしに行こうとした。
オレが強引に止めた。
「ママは今日お熱があるから、寝かしつけができないんだよ。
今日はパパと寝ようね。」
って言ってね。
そしたら、信じられないことに、オレの言葉が伝わったようなのだ!
いつもだったら、パパが寝かしつけようとすると泣くのに、その日は素直に従ったのだ!
ママのところに行くこともなく泣くこともなく、オレの隣ですやーっと寝た。
幼い子の気遣いに泣けた
どうも子どもは、ロクに歩きも話せもしないうちから空気が読めるらしい。
うっすらとは思っていた。
1歳になる前からすでに、本気で親が困ってるときはなぜか大人しくしてるし、家と保育園だとちょっと態度が違ってたりするみたいだからね。
今回の件ではっきりとわかった。
子どもは空気を読む。
そして、親に気を遣う。
もうホント、何にも考えてないように見える、ちっちゃい子がだよ!
いや、ホント、あんなちっちゃい子が気を遣うなんて泣けるわ。
熱を出したママのところに行かなかったときとか、思わず涙ぐんで「えらいね、えらいね」って言って抱きしめたわ。
子どもはすごいね。
ホントすごい。