家を買うか、借りるか。
よくある議論だ。
だが、子どもができてもっと大きな家に引っ越したくて色々調べているオレからすると、この議論は議論として成立しない。
そもそもの前提が抜けている。
順を追って説明しよう。
買うか借りるかなら、借りる方がいいよね、そりゃぁ
理屈で言ったら、買うより借りる方がいい。
買ってしまったら、住んでいる場所に問題があっても、ライフスタイルが変わって引っ越したくなっても、移り住むのは難しくなる。
そもそも、今どき35年ローン組んで家を買うなんてリスクが高すぎる。
借りるなら、そういう心配は不要だ。
ローンという借金はないし、何かあればすぐに引っ越せる。
家を買えば資産になるという考え方もなくはないけど、今後日本の人口は減って土地も家もあまってくるので、家の資産価値は下がっていくと考えるのが妥当だろう。
ということで、買うか借りるかで言ったら、借りる方がいい。
だが、そもそも借りられる家が少ない
ただ問題は、借りられる家が少ないことだ。
いやね、一人暮らしならいいよ。
1Rとか1LDKの物件はいくらでもあるよ。
でも、ファミリー世帯が住む3LDK、あるいはそれ以上の物件となると賃貸はほとんどない。
ファミリー向けのマンションを買うか、建売でも買うしかない。
多少は3LDK以上の賃貸もあるにはあるけど、買うよりも割高になる。
またやっぱり数としては少ないので、ほとんど選べない。
なので、買うのと借りるのとどっちがいいかという以前に、買わざるを得ないのだ。
いやだって、借りられる家がないんだから。
場所によってはファミリー向けの賃貸もあるのかもしれないけど、オレが知る限り都心にはほとんどない。
できないことを議論しても意味がない
ということで、家は購入か賃貸かと言う話には、そもそもの「借りられる家がほとんどない」という前提が抜け落ちている。
「買うより借りた方が理屈として正しい」と言われたって、借りられる家がないんだから無意味だ。
本やネットでそういう話を見ると、なぜか「借りられる家が少ない」という前提が出てこない。
いうなれば、現実をムシした机上の空論が展開されている。
買うか借りるか問題は、なぞだ。
借りる方がいいというなら、せめて「独身なら賃貸はいくらでもあるから一生借りた方がいい」とか、「ここのエリアならファミリー向けの賃貸が多い」とかそういう情報も含めて話すべきだろうが、そういうことを言う人は見たことがない。
家は購入か賃貸かなど議論として成立しない。
だって、借りられる家がないんだから買うしかないじゃんね?
それだけの話だよ。