昨日も書いたけど、NETFLIXで「あいのり」を見てる。
男女6人が世界を旅して真実の愛を探すという、恋愛ドキュメンタリーだ。
メンバーは随時入れ替わるんだけど、ちょっと前に東大卒で人工知能の研究をしている男性「AI」がメンバーになった。
彼がめちゃくちゃ頭が良くて、男のオレでも惚れそうなのだ!
いや大げさに言ってんじゃなくて、ホントに!
テレビだとまだここまで話進んでないかもしんないけど、まぁネタバレってほとでもないので、書いてしまおう。
夢はいらない?
入ったときから、頭の回転の速さとそれに伴う行動力が画面越しにもわかって、「賢いなぁ」って感じはあったんだけど、本当にすごいと思ったのがある女子メンバーとの会話だ。
みんなで話してるときに、「夢がどうたら」みたいな若者によくある熱い話になったのだが、女子メンバーの一人が落ち込んでしまった。
「自分は夢がないから」とね。
その悩みを相談されたAIは、さらっとこう言うのだ。
「オレも夢ないよ。」
AIはさらに続ける。
「エブリデイ、楽しく過ごすことが目標だから、そのときどき興味があることができればそれでいい。」
まだ納得できていなさそうな女子に、こう言う。
「楽しい時間って何?」
「買い物行ったり、カラオケ行ったり、そのとき『やりたい』って思てることをしてるときかな。」
「それでいいじゃん?」
「えっ?」
「夢持ってるとか言う奴みるとイライラするんだよね。
ダラダラされたりするとさ。
夢があるってことは、夢に向かうのが楽しいからなわけじゃん?
お前が好きなのはダラダラすることだろうって。」
詳細は違ってるかもしれないけど、大体こんな感じの会話の流れ。
いやしかし、見事だ。
実に見事だ。
常識にとらわれず論理的に考えつつ、一般的な目線もある
「夢を持つ」っていうのは、いわば常識。
「夢を持ったほうがいい」と言われて疑う人はそうはいないだろう。
なぜなら、そう言われて育ってきたからだ。
だが、果たして本当にそうかと問われれば、そんなの人の勝手である。
あろうがなかろうが、だれかに迷惑をかけるわけでもないし、それで幸せになれるかどうかも人それぞれだ。
AIはその辺りを踏まえて、「エブリデイ、楽しく過ごす」を目標とした場合に、夢があることは必ずしも必要ではないという結論に達した。
ここまでは、自分で言うのもなんだがオレにもわかる。
まぁ言語化するのにだいぶ時間がかかったが。
すごいのは、その先だ。
「夢がない≒良くない」と思っている人を説得するのに、まずそもそも夢があることが必ずしも良いことではないと説明しなければならない。
それを一瞬で、夢持ってもダラダラしてる奴の例をあげて納得させてしまった。
すごい。
本当にすごい。
オレにはとてもできない。
いやね、夢を持つのが良いか悪いかなんて人によるって結論は、まぁそれなりの人が出てると思うのよ。
けどね、概してそういう奴って物の言い方が失礼だったりするんだ。
要はさぁ、「夢を持たなくてもいい」ってどっちかっつーと非常識な考え方じゃん?
なんか引っかかる人が多いじゃん?
非常識な考え方ができる人は、常識を踏まえた上っていうより、最初から常識がない場合が多いわけ。
そういう奴と夢の議論なんかしたら「なんで?意味ないじゃん?」みたいに返されて、イラッとして終わりか、説明してもらっても普通の人には理解できない。
だが、AIはレベルが違う。
一般的な人の気持ちも汲み取りつつ、一瞬で夢を持っても意味がない例をあげて納得させるなんて普通できない。
少なくともオレは、できそうな人を見たことがない。
賢いなぁ。
ホント賢い。
まだ20代なのになぁ。
もはやかっこいいわ。
男のオレでも惚れるわ。