相変わらず、子育てが大変だ。
少し目を離すと、子どもがビニールを食べようとしたり、高いところから落ちそうになったりするので、いつ何時も目が離せない。
日に日にうんちが臭くなり、しかもオムツ替え中に動き回ろうとするから、うんちが手についたことや、床に落ちたことはもう数え切れない。
いつでもどこでもすぐに泣くので、外出の選択範囲は狭まるし、持ち物は多くなるし、赤ちゃんと言えども重いしで、ある種の開き直りにも似た覚悟が必要だ。
何より、寝ない。
21時に寝たのに、23時に起き、25時にも起き、27時にも起き、気づけば朝を迎えるみたいなことが今でもしょっちゅうある。
自分の時間がない。
寝るヒマさえない。
もはや普通に暮らしているとは言えない。
子育ては大変だ。
泣きたくなるほど大変だ。
先日も、夜泣きが激しくて寝ない日があった。
起きる気力もなく放っておいたのだが、泣き声は一向に鳴り止まず、むしろどんどん激しくなった。
えーん、えーんが、ぶえーん、ぶえーんと激化し、最終的にはぎゃー、ぎゃーと声を枯らして絶叫している。
仕方なく起きて、抱いて、揺らした。
夜中なのか早朝なのかわからない、27時だった。
不思議なことに、立って抱いて揺らしている間は寝る。
30分ぐらい続けると、布団に置いても寝てくれる。
肩は痛い、腰も痛い、頭も痛いという満身創痍の状況で、もはや怒りも悲しみもわいてこなかった。
ただただ、もう起きないでくれと願うばかりだった。
そんなとき。
子どもが寝ながら笑ったのだ。
涙のあとをつけたまま、目尻を下げて、口を開けて、にやーっと。
泣きたくなった。
そうだよな。
寝れなくて辛くて、それを泣くことでしか訴えられないきみが一番大変だよな。
頭痛も体の痛みも忘れ、絶対に起きないであろうと思われるまで、ずーっと抱いて揺らした。
その後日は朝までよく寝てくれた。
子育ては大変だ。
だがそれでも子どもはかわいい。
きみがもう少し大きくなるまで、パパとママががんばろう。
考えてみれば、親に抱かれてくれるときなんて今しかないしな。