昔、失恋したとき、よくこんなことを言われた。
「大丈夫、次があるよ!」
「あんまりいい女じゃなかったから、別れてよかったよ!」
まぁ慰めだ。
ほかにもあって、
「もっと〇〇したほうが良かったかもね。」
「次は出会い方を変えたほうが良いんじゃない?」
オレの嫌いなアドバイスだ。
いずれにせよ、そんなにうれしくはなかった。
慰められて悪い気はしないけど、失恋した直後は複雑な感情があるので「あんまりいい女じゃない」と言われてもなんとも言えないし、弱ってるときにあぁしたほうが、次はこうすればと言われても、他人事感がにじみ出ていて正直腹が立った。
オレが言ってほしいこと…いや、やってほしいことはただ一つ。
だれか他の女性を紹介してほしかったのだ。
失恋に限らず、どんなことでもそう。
失敗したとき、なかなかうまくいかないとき、思っていたほどの結果ではなかったとき、ほしいのは慰めでもアドバイスでもなく、具体的な行動だ。
前に缶バッジ作ったけど売れなかったと書いたとき、あぁしろこうしろとアドバイスが来たのだが、そんなもんはいらなかった。
オレがしてほしかったのは、その人が買ってくれるとか、自分のSNSなりなんなりで紹介してくれるとか、そういう行動だったのだ。
口で言われたって、しょうがない。
慰めはしょせん第三者がテキトーなキレイごと言ってるだけだし、アドバイスにいたっては役に立たない上にムカつくから迷惑でしかない。
…と書いたところで、行動してくれる人なんてほとんどいないんだけどね。
正直面倒くさいから、親身になってるフリして口先だけで濁す。
いい悪いではなく、オレだって家族とかよほど仲のいい友達以外はそうだ。
人のことなんて、しょせん他人事。
世間は世知辛いのだ。
わかってはいるんだけど、たまにはそういう人がいてくれたらうれしいので、書くだけ書いてみた。