先日、通勤の電車が混んでいた。
…まぁいつも混んでるんだけどね。
混んでるのに、自分が座ってる席の隣に荷物を置いている奴がいた。
あいつのせいで、本当はもう一人座れるはずなのに、座れない。
迷惑だ。
ホント迷惑だ。
一体何なんだろうね、あぁいう奴って?
あんなことしてたら、逆に自分が気まずくないか?
特にオレは迷惑をかけられていない
と、だんだんムカついてきたときに、気づいた。
オレは座っている。
そう、電車は混んではいたが、オレは運よく座れた。
だから奴が自分の隣に荷物を置こうが、オレは迷惑をかけられていない。
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冷静に考えると、オレが怒る必要はない。
奴の行動が、オレに害をなしているわけではないからだ。
なのに怒っているのは、「人に迷惑をかけるのはよくない」と思っているからだ。
正義感ってやつだな。
正義感はもう時代遅れの価値観なのかもしれない
同じような、「自分が迷惑をかけられたわけではないけど、だれかにとって迷惑をかけるのはよくないとする怒り」はそこかしこに見られる。
芸能人の不倫問題や政治家の問題発言を批判する行為しかり、特に自分の仕事とはかかわりのない同僚がサボっているとウワサしたり密告する行為しかり、オレのブログを読んで「お前はおかしい」とわざわざ連絡してくるバカしかりだ。
わずか数百年前は、そのような正義感が役に立ったのかもしれない。
人々の生活範囲は狭く、いつも同じような人と会っていたことのだろうが、そういう生活だと、だれかの迷惑行為がすぐに自分に及ぶ可能性が高いからだ。
だが今は違う。
交通機関や情報の発達につれ、見知らぬ迷惑な人々を見かけることが増えた。
飛躍的に増えた。
しかし、人間がその環境に追い付いていない。
わずか何世代か前まで有用だった遺伝子が残っているのだろう。
それゆえ、自分と関係ないことに怒ることばかりが増えてしまう。
ムリヤリにでもその正義感は捨て去ったほうが良い。
知らない人に怒ってたらキリがないし、ほとんど意味もないからだ。
どうでもいいことに怒るより、何か楽しいことでも考えたりやったりするほうが、よっぽど幸せだ。