ひょんなことから、家で蚊取り線香を焚く機会があった。
もう何年ぶりだろう…。
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悪くない。いや、むしろ…
しかしまぁ、蚊取り線香のにおいってのは懐かしいものだ。
子どもの頃を思い出す。
そう、あの頃は実家でよく焚いてたものだ。
また、なかなか味のあるにおいである。
線香のような…てか、蚊取り"線香"だもんな…でもそんなに煙くはない。
悪くない。
などと考えながら、数時間過ごしていて思った。
蚊取り線香を焚く。
ただそれだけのことだが、実にいい。
閉め切って、エアコンをつけた家の中にこもっていたほうが、気候的には快適かもしれない。
だが、それでは味気ない。
なんというか、すべてを遮断しているような閉塞感さえ覚える。
豊かだ。
そう、気持ちが豊かになった。
芭蕉すげー
ところで、昔から思っていた。
松尾芭蕉ってすごいな、と。
…あの「古池や蛙(かわず)飛びこむ水の音」の俳句書いた人ね。
いやだって、「古池や…」の俳句って池にカエルが飛び込んだってだけのことを、たぶん「なかなか風流でござる」とか思って俳句にしたわけでしょ?
地味なところ、そうホント地味すぎるところに喜び見つけすぎだろう?
しかもそんなことを一生涯やってて、有名にまでなっちゃったってすごくないか?って。
蚊取り線香に感動してたら、そのことを思い出して。
芭蕉の生きてた時代に蚊取り線香があったかどうかは知らないけど、オレが蚊取り線香に覚えたような思いを、いつも持ってたのかなぁ…って。
わかりやすい刺激はない。
でも、じわじわくる感動がある。
そういうのをもう少し増やしていけたらと、本気で思った。
ちなみに、蚊取り線香すっごい効いた。
蚊が見るからに弱っていくんだよ。
実用的でもあるな。