特別お題「青春の一冊」 with P+D MAGAZINE
お題に沿って、書いてみる。
青春の一冊と言われて思い出すのは、この本。

これが答えだ!―新世紀を生きるための108問108答 (朝日文庫)
- 作者: 宮台真司
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2002/05
- メディア: 文庫
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高校時代、
「生きる意味なんてあるのだろうか…」
と悩んでいた。
今にして思えば、単に暗すぎて学校になじめなかったというそれだけなのだが、田舎の高校生にとっての居場所は学校と家にしかない。
その片方で浮いてしまえば、人生終わりぐらいの辛さだった。
そんなときに読んだのが、「これが答えだ!」
当時のオレにとって、内容はショッキングなもので、
「不幸だから意味にすがるのだ」
「意味がなくても強度があれば生きていける」
と。
例えば、家庭で相手にされていないおっさんほど、「政治が悪い!」などと天下国家を論じる。
日常生活が満たされていれば、そんな自分と関係がない大問題についてモノ申す必要などない。
…という風にオレは解釈した。
「オレもおっさんと同じだ…。
単に学校になじめないから、「生きる意味が…」とか悩んでいるだけ。
それなりの学校生活が送れていれば、友だち、恋愛、部活などで忙しくて、そんな考えたって分かりもしないことを考えないだろう。
そして、そのほうが今のオレより楽しそうだ。」
思ったところで、いきなり性格が変わるわけでもない。
行動するなどもっと出来ない。
当時のオレにとって「意味はあるのか…」とか思ってたほうがマシで、意味の代わりとなる「強度」を現実で見つけるほうが困難だった。
ということで、結局、自分を否定されただけだったのだが、それでよかったのだ。
今でも、人生に意味があるとは思ってないが、強度があればいいとも思っていない。
楽しい学校生活を送っているように見えた人が、「あぁいうのって本当に楽しかったのか?」って今は思う。
「人生に意味はあるか…」と悩んだことが生かされていることもある。
最も答えに近いと思えるのは、こういうこと。
悩みを否定されたのに、何も与えられず、どうしようもなくてゼロから自分で考えるしかなくなった。
それが、書かれていたこと以上に、自分らしい答えの一つ一つを生んだ。
答えは与えられない、自分で考えるしかない。
オレにとって、これが答えだ。